このエリアには、有名な東大の赤門があります。東京大学の赤門は、旧加賀屋敷の御主殿門で、国の重要文化財にも指定されている、貴重な門です。江戸幕府の11代将軍、徳川家斉の時代から続く文化財であり、このエリアや東大だけでなく、日本全体にとっても価値のある物といっていいでしょう。

また、立教大学や武蔵野美術大学などが存在する大学街でもあります。全国でも名を知られるこの二大学には、優れた知性と感性を持った若者が多く集まっています。そうした若者が集まる街ですから、この大学街は、かつて世界中の全ての若い画家が憧れた街、パリのモンパルネスを連想させる風景をたたえています。

また、椎名町には「トキワ荘」があります。トキワ荘は、手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫など、日本の漫画の歴史を作った偉人たちが、若い頃に一緒に住んでいたアパートです。日本漫画史の伝説となっている場所です。

このように、板橋区、豊島区、文京区、北区のエリアは、全国的にも文化的素養が非常に高い土地です。そこに多くの物件を所有し、数多くの取引を成立させてきたことから、当社は今でも、多くの方々にご支持をいただけているのです。

この地域は、関東ローム層の硬い地盤に守られています。そのため、地震や地崩れなどの災害も少なく、昔から多くの著名人がこの地域に、終の棲家を構えていました。

近年は、特に東日本大震災の影響から、「防災」という意識が多くの人々の間で高まっています。そのため、こうした地域のように、災害に強いエリアの土地や建物は、以前にも増して価値が高くなっています。

かつての東京では、湾岸の開発が進んだことによって、多くの企業が湾岸地域に進出していきました。それまでの新宿、銀座、丸の内などの地域から、品川、豊洲、有明、汐留などの地域に移転していったわけです。

今でもこうした湾岸地域には多くの企業が健在ですが、東日本大震災以降、移転が容易な事務所などは、多くが高台の地域に活躍の場を移しています。もちろん、これも個人の住宅同様、津波のリスク回避のためですが、こ うした流れを受けて、この地域のビジネス用地としての価値も、より高まっているわけです。

また、災害に強いだけでなく、緑にも恵まれています。全国でも名のある公園が、このエリアには多く集積されています。東京には当然ながら、公園や街路樹の緑はあっても、野生の自然というものはほとんど残されていません。しかし、このエリアの名のある公園たちは、例えば「小石川植物園」など、江戸時代から続くような公園も多数あります。こうした公園は、何百年も続く自然を今に残しているわけであり、東京では数少ない「本当の自然」を残している場所と言っていいでしょう。

例えば、「飛鳥山公園」は、有名な「徳川吉宗の桜」の一環として作られた公園です。徳川吉宗は、「江戸の中に多くの公園を作り、町の空きスペースを確保し、火災の延焼防止に役立てる」という都市計画を立てましたが、飛鳥山公園も、そのために造られた公園です。

小石川植物園は、江戸時代に江戸幕府が設置した「小石川養生所」の歴史を受け継いでいる公園です。これも飛鳥山公園と同じく、徳川吉宗によって設置された薬草の栽培などを目的とした施設です。日本有数の貴重な歴史のある植物園であり、毎年多くの人々が見学に訪れています。

赤羽自然観察公園は、名前の通り、豊かな自然を観察できる、緑あふれる公園です。元々は自衛隊の駐屯地でしたが、自衛隊が駐屯地を移動させたため、空き地となりました。この公園は、東京であるにも関わらず、里山に近いような自然が復元されています。

新江戸川公園は、昔、細川家の下屋敷だったものです。その屋敷の庭園をそのまま公園にしたもので、回遊式泉水庭園という、有名な庭園を持っています。池の周りを歩いて楽しむスタイルの庭園で、人々の憩いの場となっています。